ミニFMについて

ミニFMとは?

かつて1980年代中頃、「ミニFM」というものが流行しましたが、それはどんなものだったのでしょうか?

  • 微弱電波による放送
    電波法では、一定の基準を定め、その基準以下の電波を「微弱電波」としています。
    この基準以下の電波を出す場合は「無線局」とはみなされず、電波を出すための資格や認定を必要としません。
    この「微弱電波」を使用したもので、現在一般的なものに「携帯型オーディオプレーヤー」の音を、カーステレオなどで聴くための「トランスミッター」があります。
    また「ミニFM」そのものとしては、現在でも、「観光地や観光施設の案内」や「イベントの案内用」、「スポーツ大会での観客へのサービス」、「町内会での告知や親睦」「学校内の放送」などの用途で開設されているものがあります。
  • 「コミュニティー放送局」との違いは?
    現在では、各市町村などの自治体単位をサービスエリアとした「コミュニティーFM放送局」があります。
    これは、ちゃんとした組織が申請、責任者や無線従事者を置いて運営し、総務省から認可された、れっきとした無線局であり、「JOZZ」から始まる7文字のコールサインも付与されています。
  • どうやって放送するの?
    ミニFMは、これと同種の電波を使用しもっと極端に出力を抑えた「微弱電波を発射する送信システム」です。
    マイクロフォンでトークなどの音を拾い、かつては、カセットデッキやオープンリールデッキで録音や再生を行い、それらをミキシングアンプ(ミキサー)で整えて、その出力を微弱電波を発射するトランスミッターで送信します。
  • トランスミッターはどうやって入手する?
    トランスミッターは、音の変化を電気信号にしたものを入力して、電波として発信するものです。
    当時は、「電子工作キット」などで発売されているものを製作して使用するのが一般的でした。
    現在でも、電子パーツの販売店などでこれらを求めることができます。
    もちろん、アマチュア無線家など電子と電波の知識がある人が、電子パーツで自作することもできます。
    ※ご注意!※
    (アマチュア無線機を改造してこのような用途に使用することは法令で認められていません。)

    「自分で作るのはちょっと」という方には、それらの完成品を販売しているところもあります。
    それ以外では、現在では、上記「携帯型オーディオプレーヤー」用のトランスミッターを購入するのが、最も簡単ですが、これらは「すぐ近くのカーステレオで受信する」ことが前提のため、電波の強度がかなり弱いものがあります。
    自宅の中だけで聴くには多分問題なく受信できますが、「他人に聞いてもらう」にはちょっと無理が?

1月 21, 2024

Posted by B80-036