ポエティカル・ファンタジー 最終回(第18回)

番組名:ポエティカル・ファンタジー 最終回(第18回)
「手紙」
放送日:1982年10月30日
出演者:今までの出演者全員
スタッフ:制作技術 高倉誠(L82)

ポエティカル・ファンタジー 最終回(第18回) 「手紙」 1982年10月30日

今までの総集編として、高倉からリスナーへの手紙の形式で構成。
そう考えると別に不思議な内容でも、深刻な内容でもないのだが、編成中の滝を初め、中にはそう取らなかった方たちもいたようで。
高倉が大変な事になるのではないかと、金剛寮内でさわぎとなったという。

この回を最後に高倉のライフワークは正式に「夢幻詩集」へと移行する。


佐伯孝志研究員より 2009年07月03日(金)22時20分

最終回は高倉氏のモノローグ形式で綴る、総集編的な内容となっているが、
その高倉喋りのトーンの低さと、内容から、当時放送テープの編成をしていた瀧氏が、
「高倉が自殺するのではないか?」と勘違いし、必死で探し回ったという。
この逸話は、82年後期の滝氏の番組の中で実際に語られている。


高倉研究員より(2008/08/18) 2009年07月04日(土)22時32分

おかげさまで、全話アップという奇蹟のような状態にしていただきました。本当にありがとうございます。
これには、入学して第2金剛寮に入寮した自分の運命(?)が作らせた番組、という意識があります。
そこに滝さんがいなかったら、私が第2金剛寮に入らなかったら、SONに出会っていなかったら、けして生まれなかったろう作品です。(一部略)
SONにおけるアイデンティティーの確立に、『ポエファン』は必要だったのでしょう。そしてこれが、その後の芸大での生活、ひいては現在の私の生活を決定していったのだと思います。いえ、大げさではなく。

最終回の語りが滝さんに心配をかけてしまったようですが
(これは、当時ご本人から、笑いながら直接言われたことですので、事実です)、
私自身は『ポエファン』に対する評価「わから~ん」「文芸だ~」という言葉が、そのまま独自性の確認になっていたのです。
また、それらの裏にあった「異質」に対するプラス評価から、排除ではない、広がりの方向に進むSONの魅力、先輩たちのキャパの大きさを感じとって、「ああ、ここにいて良いんだ」と思っていました。
その感触を受けて、後期に入って『夢幻詩集』を開始し、名刺代わりの作品という感触を手に入れ始めた私にとっては、『ポエファン』はその方法を一旦収束させ、その方向性を維持して進化させる手段を模索するべきものになっていったのです。
ですから、瀧さんの心配は、本人にとっては全く意外なことで、その時もそんな返事をしたように思います。
そして、それが単発ドラマの初代『歌わないオルフェウス』や『6日、黄昏の中に』を経て、卒業制作の『百億千億』につながるのです。
何はともあれ、この番組が不安定な入学当初の自分を支えてくれたことは事実です。
それが全話公開ということになり、感激です。
関係者のみなさん、本当にありがとうございました。


9月 10, 2024

Posted by B80-036